ビタミンシリーズ

BLEACH:6/9修兵さんの日記念
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『勘違いだらけのおめでとう』





今朝は朝から瀞霊廷が騒がしい。
俺は瀞霊廷通信の追い込み作業で無い脳みそを捻りつつ、外から聞こえる黄色い声に耳を傾けるでなく聞いていた。
「だぁーーー!!くっそ!人が忙しい時にちくしょー!!」
今は休憩時間。
よってどれだけ騒がしくしようが文句を言われる筋合いはない、と言われたらそれまで。
けど、しかしだ!
騒がしいにも程があんだろっ!?
若干八つ当たりまがいの苦情を頭ん中でだけ叫んだ瞬間、一際甲高い悲鳴じみた嬌声が聞こえる。
「っんのっやろ!」
いい加減沸き掛けた頭にその声の持ち主が誰か、なんてのは浮かぶ訳もなくネジの飛んだ理性を修正する間もなく俺は扉を開け放つと同時に叫んだ。
「いーーー加減にしろっ!!五月蝿ぇんだよっ!!」
瞬間、シンと静まり返るその場には、恐らくさっきの嬌声の張本人である乱菊さんと、何故かでっかい真っ赤なリボンを乗っけた橙色。
え・・・?
俺の頭は本気で沸いたらしい。
今ここには居ない筈の橙色と、見る見る眉間の皺が深くなる乱菊さんの幻が見える。
「修兵・・・あんた、私に向かってどういう口の聞き方?」
「っだぁぁぁーーー!!!あだだだだ!!いてぇいてぇ!乱菊さんいてぇっす!!!」
本物かっ!!
そうと認識する前に俺は思い切り頬を抓り上げられた。
本気で痛い!っつか肉取れる!!
「乱菊さん、その辺で止めといてやって!仕事してる近くで騒いだ俺等も悪かったし!」
「黒崎、あんた甘いわっ!私達が集まってる理由を考えたら少し位騒いでもバチは当たんないわよっ!」
いや、バチ当たってんのは俺っすから!
もう勘弁して下さい、マジ痛いっす!!
「や、でも・・・修兵も大変だし・・・俺は気にしてないんで・・・。」
俺の涙交じりの視線に気付いた橙色、黒崎一護は更に乱菊さんに口添えして俺を庇ってくれる。
これも一重に愛ってヤツか!!
「何ニヤけてんすか、気持ち悪いっすよ。」
「五月蝿ぇヘタ恋次。羨ましいか。」
何とか解放された頬を撫でながら、俺が一護に抱きつくと途端に噛み付いて来るのは赤髪の野良犬。
「恋次!喧嘩すんなよ!修兵も!」
「・・・惚れた弱みってのは怖ぇな。」
一護の一言に一触即発の空気を弾け飛ばした俺達を見て、瞬間的にふっと冷えた微笑を漏らすのは十番隊隊長日番谷冬獅朗。
ちっせぇ癖に存在感と実力だけは人一倍。
「檜佐木、何か言ったか?」
「いえ!何もねぇっす!」
ついでに耳の良さは人三倍・・・。

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