1/2ページ目 結局、昼休みも保健室に行けなかった私は、土方さんの呼び出しを断固として無視し放課後行く事にした。 なのに・・・。 「千鶴!どこ行くんだよ!剣道場行こうぜ!」 「だから!何で勝手に行く事になってんの!?僕は用事があるの!無理なの!って言うか行くつもりもないし!約束した覚えもない!!」 「雪村、土方さんの命は絶対だ。」 「行った方がいい。でないと強制連行されるぞ。」 「何なんだよ!剣道部ってのは嫌がる生徒を無理矢理入部させる集団な訳!?用事があるって言ってるじゃないですか!」 「用事があっても来てくれって!でないと俺が怒られんだろぉ!?」 「駄目!無理!!不可能!!!そっちも怒られるかもしれないけど、こっちだって怒られるんだよ! 本当なら昨日行ってる筈が、誰のせいで行けなかったと思ってるの!?」 「う・・・それは・・・ごめん・・・。けど!それとこれとはまた別だし!」 「別じゃない!君は彼女が怒るとどんだけ怖いか知らないから!」 「彼女?とは・・・君菊先生が?」 「・・・違いますよ、君菊さんは優しいです。怖いのは別の人。 いい加減顔出しておかないと、その人に僕だけじゃなくて君菊さんまで怒られるんですよ。 判る?約束もしてない剣道部に見学に行くより、僕にとったらもっと前から交わしてた約束の方が大事なの。 それとも、何?平助君は自分の保身の為に君菊さんが叱られてもいいって言うの?」 「別に・・・そうは言ってねぇじゃん。」 「そんなに怖いのか?」 「怖いです。さっきの土方さんのガン付けも結構怖かったけど、あんなの彼女に比べれば大した事ないって位、怖いですよ。」 言いながら、私は彼女が本気で怒ったところを思い出して身震いしてしまう。 やっぱり今日こそ絶対保健室に顔出しておかないと、怖過ぎる!! 「それは・・・かなり・・・だな。判った。では、こうしよう。」 「一君、何かいい案あるの?」 「まず雪村は保健室に顔を出す。」 「え!!?駄目じゃん!土方さんどうすんだよ!?」 「話は最後まで聞け。保健室には顔を出すだけでいいんだろう?」 「ああ、うん。まぁ、そうですけど・・・。」 「ではその後、道場に向えばいい。先だっての約束があったのなら、その旨を伝えれば土方さんもそれ程怒るまい。」 「そうですね、それが最善の案でしょう。」 「なるほどねっ!それいい!採用!!千鶴、そうしようぜ!?」 また・・・勝手に私抜きで話が進んで行く・・・。判ってきたぞ。 ここの生徒は基本、人の話を聞かない。聞いても都合のいいように捻じ曲げれて脳に到達するんですね? 流されない為にはもっと自己主張していかないと、とんでもない事になりそう・・・。 「じゃ、そう言う訳で保健室行こうぜ?」 「そうだな、早く行くべきだ。」 「雪村君、気持ちは判るが諦めろ。・・・気の毒としか言い様がないが・・・。」 山崎君の同情たっぷりな視線が逆に痛いです・・・。 「・・・とりあえず・・・・君菊さんに会いたい・・・。」 そしてあの微笑に癒されたい!! [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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