風雲!壬生学園陰道中

沖田先輩編
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結局、昨日の放課後は平助君の補習に付き合わされ、保健室を案内してもらえなかった私は改めて山崎君に案内を頼む事にした。
斎藤君は風紀委員の呼び出しを受けたとかで不在だったから。
「それにしても、風紀委員に呼び出しって何したんでしょう?」
「ああ、恐らく委員長が部活の主将でもあるから、その関係だろう。」
「あ、そうなんですか。って部活って何してるの?」
「剣道部だ。我が校の部活動はかなり盛んで、運動部文化部共に常に全国上位に食い込んでいる。
中でも剣道部主将の土方さんは国体個人二連覇中、団体でも連覇中だ。」
正直、驚いた。無口そうな山崎君がこんなに誰かを褒める事があるなんて。
「・・・山崎君て、その土方さんって先輩が大好きなんですね。」
にっこり笑いながら言うと、山崎君は何故か赤くなってそっぽを向いてしまった。
あれ?もしかして、照れてる?
「そんな事より、何故保健室なんだ?君は病弱そうにも見えないが・・・。」
「ああ、うん。いや〜・・・保健のね、君菊先生が知り合いなんです。それで転入したらすぐに挨拶に来なさいって言われてて。」
「なるほど・・・昨日行く予定が藤堂さんのせいで行けなかったんだな。」
「うん、だから今日は行っておかないと、ちょっとマズイんですよねぇ・・・。」
(怖い人がいるからなぁ・・・。)
「そうか、保健室は三年棟の1階にある。頻繁に通う予定なら気を付けた方がいい。」
「・・・気を付けるって、三年に会わないようにって事?」
山崎君は、何故かちらっと私を見てから嘆息しつつ頷いた。
今の視線は一体なんだろう・・・。
「ここの先輩ってそんな怖いの?」
「怖くは無い。だが、ある意味厄介だ。」
「何、それ。意味判んないんですけど。」
「いずれ判る。判らない方が平穏な学園生活は送れるだろうが、君は無理だろう。」
いやいや、ちょっと。今の言い方物凄く不安になるんですけど!?
私が内心の突っ込みを口に出そうとした時、後ろからいきなり羽交い絞めにされた。
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