風雲!壬生学園陰道中

26話 恐怖の学力テスト
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・・・なんだけど・・・。
平助君は私が想像していた以上に数学が苦手らしい。
数式は覚えている。
応用問題も出来る。
なのに何故か計算問題で間違える。
本当に、何故そこでその公式!?何故その数字がっ!?って不思議な程よく間違える。
天霧先生に頼んで対策プリントを作って貰っているのに、一週間経つ今も、さっぱり進歩の兆しが見えない。
「千鶴〜〜〜。判んねぇ〜〜〜。」
「はいはい、どこですか?」
半分呆れつつ、泣きそうな顔が可愛いなとか思いつつ、プリントを覗き込む。
ああ、やっぱり同じとこでミスってる。
「平助君、これ昨日と同じ事だよ。こっちのXじゃなくてYを入れるんだよ。式が逆なの、逆。」
「え〜〜!?わっかんねぇよ!どっちがどっち!?」
「だからね?もう一回説明するからよく聞いて?」
すぐ隣に座って顔を見上げながら諭すと、何故か平助君は真っ赤になって仰け反った。
そりゃ近過ぎたかもしれないけど、折角教えてあげてるのにその避け方はあんまりじゃないかと思う。
「ちょっと、そんなに思い切り避けなくてもいいじゃないか。僕ってそんな仰け反る程不細工でも臭くもないと思うんだけど・・・。
どう思う?斎藤君。」
「いや、千鶴は不細工でも臭くもない。どちらかと言えば可愛らしいし良い香りがすると思う。」
「・・・あ・・・ありがとう。」
斎藤君自身とても整った顔立ちなのに、そんな人から褒められて私は思わず顔に熱が集る程うろたえてしまった。
男が男に褒められて頬染めるとか現実的に気持ち悪いから!
ペチペチ頬を叩いて熱を下げる努力をしながら、再び平助君に向き合ってさっきの続きを説明し始める。
今度は仰け反る事もなく素直に聞いてくれてるみたいだけど、やっぱり顔は赤いままで、もしかして短期間に詰め込み過ぎてショートしかけてるのかもしれないと、変な心配をしてしまった。
私がそんな心配をしてるとは知らない平助君は、勉強が終わると途端に元気を取り戻して腹減った!と騒ぎ出した。
あまりに五月蝿いので仕方無く帰りにモスに寄ったんだけど、この調子で全教科80点以上とか・・・大丈夫なのかなぁ?
私はかなり不安な思いでスパイシーモスに齧り付く平助君を見ていたのだった。


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