風雲!壬生学園陰道中

攫われた転入生
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「ちょ〜〜!!ちょっと待てって!千鶴!!」
「放してよ!!僕はもう帰る!もう剣道部とも生徒会とも関わりたくないんだ!!」
「落ち着け雪村。」
「僕は落ち着いてる!だから言ってるんじゃないか!剣道部に品がない野蛮な集団だって!?伊東さんの言う事も最もかもしれないね!」
「千鶴!!」
パシッ。
今度は平助君の平手が興奮した私の頬へと向けられた。
「・・・あ。ご・・・ごめっ。」
「・・・いいよ、僕が言い過ぎた。」
乾いた音と共に叩かれた私の頬は、少し熱を持っているようだった。
斎藤君が、その頬へと心配気な視線を向けてくる。
「平助、やり過ぎだ。雪村、冷やした方がいい。」
「っ!ホントに・・・大丈夫だから、僕先に帰るよ。二人は・・・ああ、三人は道場に戻っていいよ。」
「え?三人???」
「山崎君もいるんでしょ?隠れてないで、出て来ていいよ。」
「・・・気付いていたのか。」
「そりゃ気付くよ、そんな・・・。」
校門の影から出て来た山崎君はかなり驚いていたけれど、彼は其れ程気配を殺していた訳じゃなかったからすぐに気付いた。
でも、それを伝えようと口を開いた瞬間真っ黒い大きな車が私のすぐ脇で急ブレーキを踏んだ。
「何だ?危な・・・っ!!!」
「雪村!!!」
「雪村君!!!」
平助君が怪訝そうにその車に視線を向けたと同時に、中から出て来た数人の男達は私を羽交い絞めにして拘束した!
「・・・!!あ、あんた達!!もしかして水塚のっ!?」
「その通り!大人しくしてくれれば危害は加えない。勿論そこにいるお友達にもな。」
「・・・くっ!!」

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