風雲!壬生学園陰道中

対決!中堅・山崎vs伊東!?
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「そう、そのまさか。伊東さんはね、土方さんにご執心だったんだ。山崎君も気に入ってたみたいだけど、土方さんが一番だって聞いたなぁ?」
「沖田さん!もう治療は終わったんですか?」
「うん、骨に異常はないってさ。ありがとうね、千鶴ちゃん。」
にっこり笑う沖田さんは、何だか私を女の子扱いしているようで変な感じがする。
まさかバレてないよね?
「ひ・・・土方さんにご執心って事はやっぱりあの人・・・。」
「うん、男の人が好きな人〜〜。でも、好みには五月蝿いみたいだし、その好みも土方さんや山崎君タイプだから、僕らは安全圏って訳。」
は、初めてみたぁ!!
あれが、巷の腐女子の間で人気の○イとか言う人種か!!
「山崎君、久しぶりにお会い出来たのに、こんな道着姿でごめんなさいね?二人きりのデートでしたら、もっとオシャレしてきましたのに。」
ふふふと山崎君に微笑み掛ける伊東さん。
見てるだけでも鳥肌がっ!!
や、山崎君は平気なのかな・・・。
どういう顔をしてるんだろうと目をやれば、まるで他人事のように涼しい顔で特に変わった所はなかった。
(さすが、冷静なんだなぁ・・・。・・・・て、あれ?)
確かにぱっと見は平常心に見える。見えるけど・・・。
「山崎君、物凄く動揺してるんだね。」
「ま、それはそうだよね。違う意味で身の危険でも感じてるんじゃないかな。」
表情に変化は見られないのに、構えが逆だよ・・・山崎君。
くねくねくねくね。
シナを作り続ける伊東さんを、敢えて見ないように呼吸を整えた山崎君はすぐに構えを正して伊東さんと対峙した。
「伊東さん、余計な事を話していないで、早く試合を始めましょう。」
「あら、せっかちねぇ?いいわ、あたしが貴方を跪かせて、あ・げ・る。」
うっぎゃ〜〜〜!!ウィンク付き!ウィンク付きだ!!
山崎君大丈夫なの!!??
「平助君、よくあの人と一緒に稽古に通えたね・・・。」
「はは・・・俺は伊東さんの範疇外だかんなぁ・・・・。」
真剣良かったと胸を撫で下ろす平助君を余所に、試合は始まった。
・・・のだけど、微妙に鍔競り合いをしたくないらしい山崎君は、いまいち剣筋に迷いのようなモノが見える。
比べて伊東さんは(色々な意味で)迷いのない技を繰り出す。
その為に初動に遅れを生じる山崎君は、攻めあぐねているようだった。
「山崎君、さすがにやり難そうですね。」
「ああ、人選ミスだったな。斉藤か総司を当てりゃ良かったぜ。」
「冗談じゃないですよ、土方さん。僕は絶対伊東さんなんかと対戦したくないですね。」
「部長、僭越ながら、俺もご遠慮願いたい・・・。」
「おめぇら・・・思いっきりターゲットにされてる山崎君よりゃマシだろうがっ!」

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