風雲!壬生学園陰道中

転入編
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 今日は、私、雪村千鶴がこの学園に転入して来た初日。
緊張に固くなる私に、担任に当たるという永倉先生は気さくに肩を叩いてくれる。
「まぁ、そんな緊張しなくても、取って食われたりしねぇよ、女じゃあるまいし。」
「・・・・そうですね。」
「男ばっかで気安いから、すぐ馴染めるさ。」
「はい、ありがとうございます。」
そう、ここ壬生学園は、れっきとした『男子校』なのだ。
では何故女子である私がこの学園に転入してきたか?
それは、この学園に赴任すると言って出て行ったきり、帰って来ない父を捜す為だ。
この学園に就職が決まった時は、あんなに嬉しそうだったのに、きっと何かあったに違いない!
私は父の行方と、この学園で起こった事を解明すべく、男子生徒として潜入したのだ。
「ここがお前の入るクラス、二年三組だ。」
そう言うと、永倉先生はがらっと木戸を開けた。
「うぉ〜し!全員席に着けよ〜今日は転入生がいるからな〜。」
教壇に立った先生が高らかに告げると、教室からは「お〜」とか「へ〜」とか様々な声が聞こえる。
「んじゃ、雪村、入って来〜い。」
「はい。」
私は緊張した面持ちのまま、教室に一歩足を踏み入れた、そして湧き上がる歓声。
「可愛い〜。」
「ちっせ〜。」
「ほせぇ〜な〜。」
等と、好き勝手に言われている。私は教室を見回して、思わずげんなりしてしまう。
(ホントに・・・男ばっかだし・・・)
この男だらけの中で父を捜し出し、失踪の真相を追求する事が出来るのか?

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