1/2ページ目 今日は、私、雪村千鶴がこの学園に転入して来た初日。 緊張に固くなる私に、担任に当たるという永倉先生は気さくに肩を叩いてくれる。 「まぁ、そんな緊張しなくても、取って食われたりしねぇよ、女じゃあるまいし。」 「・・・・そうですね。」 「男ばっかで気安いから、すぐ馴染めるさ。」 「はい、ありがとうございます。」 そう、ここ壬生学園は、れっきとした『男子校』なのだ。 では何故女子である私がこの学園に転入してきたか? それは、この学園に赴任すると言って出て行ったきり、帰って来ない父を捜す為だ。 この学園に就職が決まった時は、あんなに嬉しそうだったのに、きっと何かあったに違いない! 私は父の行方と、この学園で起こった事を解明すべく、男子生徒として潜入したのだ。 「ここがお前の入るクラス、二年三組だ。」 そう言うと、永倉先生はがらっと木戸を開けた。 「うぉ〜し!全員席に着けよ〜今日は転入生がいるからな〜。」 教壇に立った先生が高らかに告げると、教室からは「お〜」とか「へ〜」とか様々な声が聞こえる。 「んじゃ、雪村、入って来〜い。」 「はい。」 私は緊張した面持ちのまま、教室に一歩足を踏み入れた、そして湧き上がる歓声。 「可愛い〜。」 「ちっせ〜。」 「ほせぇ〜な〜。」 等と、好き勝手に言われている。私は教室を見回して、思わずげんなりしてしまう。 (ホントに・・・男ばっかだし・・・) この男だらけの中で父を捜し出し、失踪の真相を追求する事が出来るのか? [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |