1/2ページ目 いきなり投げられた言葉の意味を、正確に把握した訳では無かったけれど、それでも無意識に脱兎の如く逃げ出した私を褒めて欲しい。 教室に逃げても拙い気がしたし、何となく左之先生の所にも行き難くて、結局私は保健室へと避難した。 「どうぞ。」 「ありがと、君菊さん。」 私が必死な形相で飛び込んだ事に、かなり驚いていたようだけれどすぐに暖かいミルクティを入れてくれた。 少し熱めなそれを冷ましながらやっと落ち着いた私は、君菊さんに風間さんの言葉の意味を聞いてみた。 「薩摩組、ですか。それはこの学園の二大勢力の一つですね。」 君菊さん情報に拠れば、この学園はその運営をほぼ生徒が行っており生徒と教師を統括する生徒会。 学校行事や風紀を統括する風紀委員会。 それぞれを薩摩組と、新選組と呼ぶらしい。 何故そんな時代錯誤な名前なのかと言うと、初代生徒会会長が西郷隆盛の大ファンで、二代目会長が薩摩酒造の御曹司だったからとか・・・。 片方が薩摩ならばもう片方は会津では?と首を捻った私だったけれど、これまた初代委員長が新選組の大ファンだったと言う理由で新選組と名付けられたらしい。 「・・・でも、両方生徒でも学校運営に関する組織なら、共同組織なんじゃないんですか?」 「いいえ、初代が西郷隆盛好きと新選組好きでしょう?物凄く仲が悪かったらしいんです。 それが現在まで尾を引いて、目下二つの組織は犬猿の仲。寄ると触ると仲違いが耐えないようですよ。 ですから土方君達に気に入られている千鶴様を引き入れようと言うのは、至極最もな意見とも言えますね。」 どっひゃ〜〜! って、引っ繰り返って全部無かった事にしたいな・・・。 剣道部だけでも厄介だってのにっ!!! [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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