1/4ページ目 いつもと同じ昼下がり。 いつもと変わらず千鶴は家事に精を出していた。 隊士達の洗濯を取り込み掃除を終わらせた頃、土方から呼び出しもなく周りをチョロチョロする幹部達も皆出払っている。 ほっと一息吐いて隊士の物とは別の場所に隠して干してある自分の洗濯物を取り込みに行く事にした。 いくら男装して男所帯に紛れているとは言えそこはやはり年頃の娘。 隊士に見られたくない洗い物の一つや二つや三つや四つ当然ある訳で(と言うかほとんどそうな訳で)特に今日は先日千姫が西洋から特別に仕入れたと贈られたとっておきまであるのだから尚更だ。 試しに使用してみたら随分使い勝手がよく、西洋って便利〜と感心しきりだった。 出来るのならばもう少し数が欲しいがきっと高級だろうそれをそうそう強請る事が出来る千鶴ではなく、今ある物を大切に使おうと干し場へ訪れた。 が、そこで千鶴は我が目を疑った。 その場に広がる風景を見たくなかったと言うか見えなかったと言うか寧ろ夢であって欲しいと切実に願う程。 「イ、イヤアアアアアアアアアア―――ッ!!!」 思わず大絶叫を上げた穢れ無き少女をどうか責めないでやって欲しい。 「何で!!!?どうしてっ!!!何処に!?」 有り得ない現実にかなり混乱した千鶴はひたすら同じ疑問を繰り返し、その場に蹲って動く事も出来ない。 遠くから千鶴の絶叫を聞きつけたのだろう隊士達の慌ただしい足音が聞こえてくるが、正直そんな事はどうでも良かった。 ただただ目の前にある筈のモノが失われた現実に打ちひしがれた千鶴に、これから彼らの一部に襲い来るだろう災難などに払う関心は欠片も残っていなかったのだから。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |