考察・・・新選組

沖田 総司の場合
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沖田 総司の場合


「沖田さん!私を鍛えて下さい!!」
「ん?いいよ。」
日ごろ護られてばかりの千鶴は、少しでも足手まといになりたくないと、総司に鍛錬を願い出た。
「・・・・・あの・・・沖田さん・・・。」
「ん?何?千鶴ちゃん。」
「この状況は・・・一体・・・?」
「この状況って?町で浪士に襲われた時の為に、対処法の特訓だけど?」
「それは、確かにそういう状況にもなるでしょうが・・・この態勢は・・・。」
千鶴の上に圧し掛かり、今にも口付けそうな近さで笑う総司。
「君みたいな子は、いつ誰に襲われるか判んないからね、慣れておかないとね?」
にやりと不敵な笑みを浮かべる総司の笑顔はどこまでも黒かった。
「大丈夫、僕に任せておけば、どんな男だって一発だからさ。」
何が!?と思った千鶴だったが、その疑問を口にするより先に、声にならない悲鳴が洩れたがその悲鳴を聞いたのは誰もいなかった。

翌日・・・
「どうした、総司。やけにスッキリしてんじゃねぇか。」
「ああ、土方さんおはようございます。夕べの夜食が凄く美味しかったんですよね〜。」
にこにこ機嫌の良さそうな総司に、怪訝そうな顔を向け土方は千鶴の行方を問う。
「朝から千鶴が見えねぇんだが、お前知らねぇか。」
「ああ、彼女なら僕の部屋で寝てますよ、起きれないだろうから、もう少し寝かせて上げて下さいよ。」
「って、具合でも悪ぃのか?つか何でお前の部屋なんだ。」
「嫌だなぁ、土方さん。夜食が美味しかったって言ったでしょ。じゃ、僕巡察あるんで。」
ヒラリと隊服を翻し出掛ける総司。
夜食ってそっちかよ!?と、言う土方の内なるツッコミは、誰に入れられる事なく、
一人いまだ寝込んでいるであろう千鶴に同情する土方だった。


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