考察・・・新選組

永倉 新八の場合
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永倉 新八の場合


「永倉さん!私を鍛えて下さい!!」
「おしっ!マカセロ!」
日ごろ護られてばかりの千鶴が、自分を鍛えようと、新八に鍛錬を願い出たのはある日の事。
「・・・あの、永倉さん?」
「ん?何だ?千鶴。」
「これは・・・一体?」
「これか?鍛えてぇんだろ?鍛えるには慣れる事だ!」
「確かに、鍛えて下さいとは言いましたが・・・。」
二人の前にずらりと並ぶのは屯所にあるあらゆる種類の酒、酒、酒・・・。
「酒が呑めねぇから呑めるようになりてぇんだろ!?任せろって!」
どんっと胸を叩いて朗らかに笑う永倉だったが、千鶴は並ぶ酒樽を前に乾いた笑いを零すしか出来ない。

翌日・・・
空になった酒樽の中に、でんっと大の字になってイビキを掻きながら眠る永倉。
それを見下ろし溜息を吐くのは原田と土方。
「千鶴もなぁ・・・自分を鍛えたいってぇのは判るが・・・頼んだ相手が間違ってたなぁ・・・」
「左之助、この馬鹿どっかに捨てて来い。それと、千鶴をまともに、鍛えてやってくれ。」
「了解。」
苦笑しながら左之助が請け負った後、永倉は桂川に捨てられたとかられなかったとか・・・。
そして同時刻千鶴は、二日酔いの為鍛錬どころではなく、呼びに来た原田の前で年頃の乙女らしからぬ醜態を晒し
本気で永倉に頼んだ事を後悔したという・・・・。

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