剣と桜と私と貴方

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不知火さんは言った。
「天霧と千姫がな、このままじゃ、てめぇが死んじまうってよ。
原田なら何とかなんじゃねぇかって、この俺を使い走りにしやがった。
驚いたぜぇ?
てっきりおっ死んじまってると思ってたヤツがよ。
この俺に食ってかかって来やがった。
「千鶴はどこだ」ってな。
まだ傷も癒えてねぇ。
ただの人間のくせしやがってな。」

生きている。
生きている生きている生きている。
あの人が・・・!!!

「おめぇもかよ」
はっと、呆れたような口調で不知火さんは笑う。
「あいつも同じような目ぇしてやがったな。
おめぇが無事って判った途端、すぐにでも助けに来たがってたぜ?
ま、原田の野郎が止めたみてぇだがよ。」
「ほんと・・・に?」
「あぁぁ!?俺がてめぇに嘘吐いてどうすんだってぇの!馬鹿じゃねぇのか!?」
あぁ・・・
本当なんだ。
嘘じゃないんだ。
生きているんだ、あの人が!
私は、それだけで心が満たされる思いだった。
逢いたい、今すぐにでも、彼の顔が見たい。
すぐさま彼の元へ行こうと立ち上がり掛けるけど、体を起こそうとして、ぐらりとそのまま傾いだ。
「馬鹿か!てめぇは!
一体何日飲まず食わずだったと思ってやがる!!」
ぷりぷり怒りながらも、今度はさっきより優しく水筒を口元に運んでくれる。
「あいつんとこに戻るにしろ、どうするにしても、てめぇの今の体力じゃ何も出来ねぇだろうが。」
再び厭きれた口調で溜息を吐く不知火さん。

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