1/9ページ目 四月八日は花祭り。 その日俺は、滅多に無い隊内一斉の非番って事もあって、前日から左之や平助と共に花街に繰り出してどんちゃん騒ぎをしていた。 屯所に戻って来たのは明け方過ぎ。 東の空に太陽が昇り、二日酔いの目には眩し過ぎて、帰るなり自室の布団に潜り込んだ。 非番のせいか俺と同じく二日酔いの隊士が多いのか、屯所内はヤケに静かで惰眠を貪るには充分だった。 夕方、もう陽も随分傾きカラスの鳴き声が郷愁を誘う頃、空腹に耐えかねた俺はやっと布団から這い出した。 広間に行くと、とっくに左之と平助は起きていたようで茶なんか啜りながら何事か話ながら笑ってやがる。 俺は若干残った酒のせいでズキズキ痛む頭を抱えて、二人の間に座り込んだ。 「あ〜〜やべぇわ、さすがに呑み過ぎた。まだ酒が抜けねぇ。」 「「・・・。」」 ぽりぽり頭を掻きながら苦笑いを零す俺に、何故か二人は驚いたような顔でマジマジと視線を寄越す。 「・・・?なんだよ、俺の顔に何か付いてるか?」 「いや・・・新八、お前・・・今帰って来たのか?」 「は?んな訳ねぇだろ。さっきまで寝てたんだよ。」 「寝てた!?マジでっ!?」 「何だよ・・・。今日は非番だろ?どう過ごそうが俺の勝手じゃねぇか。」 「そりゃ・・・そうだけど・・・。けど、新八っつぁん、今日って・・・。」 「あぁ?何だ、煮え切らねぇな。言いたい事があんならはっきり言え!」 「じゃあ、はっきり言うけどよ、お前今日、千鶴と何か約束してなかったか?」 「・・・・・・・。」 「・・・・・・。」 「・・・・・。」 「!!!っ!!!あああああっ!!!」 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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