1/12ページ目 「つっ・・・!?」 「沖田さん?どうしました?」 いつもと同じ昼下がり。 中庭で洗濯を取り込む千鶴の傍で、いきなり沖田が腕を押さえて顔を顰めた。 「なんか虫に刺されたみたい」 平気だと笑う沖田の腕には、確かに虫刺されのように赤く腫れた痕があり痛そうだ。 「大丈夫ですか?毒虫とかだったら大変ですよ」 「平気だよ、ちょっと痛いだけだから」 痒くなっても掻かないで下さいね? そう言って千鶴は沖田に塗り薬を渡した。 まだ春も訪れきっていない冷えた夜、沖田は全身を襲う熱さと痛みに魘された。 「う・・・くっ・・・!!」 激痛を感じたその場所は、昼間虫に刺されたその箇所だった。 「何・・・だって言うんだ、これ・・・」 夜が明ければ、嘘のように引いた痛みと熱に沖田は首を傾げる。 「おはようございます、沖田さん」 「おはよう、千鶴ちゃん、今朝も元気だね」 「今日は少し肌寒いですから、お掃除頑張って暖まろうと思って」 「あはは、じゃあ今日は僕も休みだから手伝ってあげようか?」 「本当ですか?ありが・・・沖田さん!?それ!」 「え・・・?」 腕まくりした沖田に対し、いきなり声を荒げた千鶴は真っ青になって腕を取る。 そこは昨日虫に刺され、一晩中痛みを与え続けた場所。 青黒く色を変え、僅かに固くなったそれだった。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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