短編

あまのじゃく〜微グロ注意〜
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「つっ・・・!?」

「沖田さん?どうしました?」

いつもと同じ昼下がり。
中庭で洗濯を取り込む千鶴の傍で、いきなり沖田が腕を押さえて顔を顰めた。

「なんか虫に刺されたみたい」

平気だと笑う沖田の腕には、確かに虫刺されのように赤く腫れた痕があり痛そうだ。

「大丈夫ですか?毒虫とかだったら大変ですよ」

「平気だよ、ちょっと痛いだけだから」

痒くなっても掻かないで下さいね?
そう言って千鶴は沖田に塗り薬を渡した。

まだ春も訪れきっていない冷えた夜、沖田は全身を襲う熱さと痛みに魘された。


「う・・・くっ・・・!!」


激痛を感じたその場所は、昼間虫に刺されたその箇所だった。

「何・・・だって言うんだ、これ・・・」

夜が明ければ、嘘のように引いた痛みと熱に沖田は首を傾げる。

「おはようございます、沖田さん」

「おはよう、千鶴ちゃん、今朝も元気だね」

「今日は少し肌寒いですから、お掃除頑張って暖まろうと思って」

「あはは、じゃあ今日は僕も休みだから手伝ってあげようか?」

「本当ですか?ありが・・・沖田さん!?それ!」

「え・・・?」

腕まくりした沖田に対し、いきなり声を荒げた千鶴は真っ青になって腕を取る。
そこは昨日虫に刺され、一晩中痛みを与え続けた場所。
青黒く色を変え、僅かに固くなったそれだった。





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