2/4ページ目 「・・・すむ・・・あちゅい・・・」 「そうだな、少し熱が下がりかけているんだ。汗を掻いたら体を拭こう。さっぱりする。」 「すむ・・・おちぇちぇ・・・つないで。」 「大丈夫だ、ここにいるから、安心しろ。」 「・・・はじめは?どこ・・・?」 「ここだ、白湯を持って来た。喉を潤すといい。山崎君、膝に抱いてやってくれるか?」 「はい。・・・さぁ、おいで。」 ゆっくり千鶴を抱き起こし、膝に抱え上げると、くったりと小さな頭を肩に凭せ掛けてくる。 熱のせいで潤んだ瞳からは常に涙が溢れ、ひゅぅひゅぅと苦しそうな息遣いが見守る二人の心を締め付ける。 「ゆっくりと、焦らなくていいからな。」 こくんこくんと白湯を嚥下する様子に、少し安心するが、だからと言ってすぐに熱が下がる訳ではない。 「それを飲んだら少し眠るといい。不安ならこのまま抱いていてやろう。」 「だっこ・・・。」 「判った。斎藤さん、しばらく俺が診ています。斎藤さんは少し休んで下さい。」 「・・・しかし・・・。いや・・・判った。俺も休もう。」 否やを唱えかけるが、一瞬千鶴の顔が歪むのを見た一は、千鶴を安心させる為に頷き直す。 烝に軽く頷いて外に出ると、待ち構えていたかのように他の幹部が寄って来る。 「斎藤、千鶴は?」 「熱下がったか?」 「少しは楽になったかな。」 「明日には遊べそうか?」 「お前ら・・・。明日はまだ無理だろう。熱も下がらない。 良しんば下がったとしても当分大事を摂って外遊びは禁止だ。」 嘆息しつつ告げられた内容に、一同落胆を隠せない。しかし恐らく今夜は確実に熱に苦しむだろう千鶴に、胸が痛むのも事実・・・。 「土方さん、早く帰って来ねぇかな。」 「だな、やっぱ土方さんが一番だろうから・・・。」 「今は山崎君が居てくれるけど。任務が無くてよかったよね。」 「いや〜山崎君なら任務があっても傍にいてくれるって。」 何だかんだと言い合いながら、幹部達は一番近く、しかし話し声の聞こえない程度に離れた部屋へと戻っていく。 少しでも千鶴の傍に居たい思いの表れだ。そんな皆に苦笑を洩らす一もまた、同じ部屋へと吸い込まれた。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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