本命馬選定ストレステスト
第一章
『彼を知りて己を知らば、百戦して殆あやふからず、彼を知らずして己を知らば一たび勝ち一たび負く、彼を知らず己を知らざれば、戦ふ毎ごとに必ず敗る。』

◆格の違いを重んじる。
(ポイント)
重賞成績(グレード別成績)、クラス別成績、JRAプレレーティング゙、合同フリーハンデ等を参照の上で考慮。
俗に言う『重賞の壁』、『クラスの壁』とは、時計面の裏付けのみで推し測れる程、単純なものではない。
※因みに、格と調子に優劣を付けるとすれば、概ね「格」6≧4「調子」といった所。
※但し、コンディション維持が難しい酷暑期・厳寒期においては、俗に言う『キ・バ・テン(季節・馬場(コース)・展開)』がもたらす悪戯によって、稀に調子が格を凌駕してしまう場合がある。

◆着順分布から競走馬としての多様性=当該競馬場との相性、実績(芝⇔ダート、コース形状(内回り⇔外回り・距離・コーナー数・周回数・坂の有無及び勾配角度)、馬場状態)、馬番・枠番、斤量、季節、ローテーション、乗り役との相性等々を読み解き、好走⇔凡走の条件を多角的にチェックする。
(ポイント)
@クラス実績(能力)とコース実績(相性)をひと括りにしてしまうと、総じて過大評価となり易く、馬の本質(個性、適性)を見失う。
ゆえにそれぞれ別物として検証する必要がある。
A10戦以上消化している馬で、3着+着外の回数が5回以上となる項目については、不安定要因であると判断して、評価は大きな減点とする。
B10戦以上消化している馬で、2着+3着が5回以上となる項目については、追い比べでは分が悪くなると判断して、評価は幾分減点とする。
CX Factor=不確実・不透明要因(未経験(0.0.0.0))の項目が、一つでもある馬への評価は、仮定の域を出ない為、予め幾分減点しておく。
上位人気馬である程、総じてマイナス要因として作用しやすい為、より厳格かつ慎重な検証、検討が求められる。
※伏兵馬には稀にプラス要因(盲点)として作用してしまう場合がある。
D季節実績の区切りは、
▽春期〜初夏期
[4月]
[5月]
[6月]
▽酷暑期〜残暑期
[7月]
[8月]
[9月]
▽秋期〜初冬期
[10月]
[11月]
[12月]
▽厳寒期
[1月]
[2月]
[3月]
と区分しておく。
E斤量の増減による成績の変化にも気を配る。
(ポイント)
(a)直近の勝利時の斤量の上限と比較して、+3Kg以上となる馬の評価は、幾分減点とする。
(b)最有力とされる馬の斤量と比較して、+3Kg以上となる馬の評価は、幾分減点とする。
(c)直近の勝利時の斤量の下限と比較して、−3Kg以上となる馬には相応の警戒が必要。
(d)最有力とされる馬の斤量と比較して、−3Kg以上となる馬には相応の警戒が必要。
F成績に極端な偏りがあるような馬は、競走後のコメント等から原因を探る。
(ポイント)
成績に極端な偏りが出る要因の一例。
T.右回り⇔左回り。
(a)競馬に使える範囲内の軽度の脚部や腰の問題(怪我、病気、疲労等)。
(b)骨格形成上の欠陥。
(c)前肢の化骨の未発達。
(d)前肢の筋肉の未発達。
(e)手前の替え方の悪癖によるコーナーワークの不具合。
※左右の蹄の高さが極端に違う等、肢整が左右の何れかに傾いている馬は、傾いている側と同じ回りのコース(右=右、左=左)に替わると、スムーズに走れるようになる場合がある。
U.坂⇔平坦。
(a)競馬に使える範囲内の軽度の脚部や腰の問題(怪我、病気、疲労等)。
(b)骨格形成上の欠陥。
(c)後肢の化骨の未発達。
(d)後肢の筋肉の未発達。
V.枠番:内枠⇔外枠、馬番:偶数番⇔奇数番。
(a)静止状態の際、じっとしていられずに、脚元をガクガク震わせているような場合には、脚部や腰に問題(怪我、病気、疲労等)があると疑って、評価は大きな減点とする。
(b)臆病である等、気性的な問題。
W.関東⇔関西、前日輸送⇔当日輸送。
※『トレセン→競馬場』への行きのみならず、『競馬場→トレセン』への帰路(次走に影響)もある事を忘れてはならない。
(a)輸送中の車内、出張馬房内でのイレ込み(旋回、徘徊)による、過度な体力の消費、想定外の馬体重の減少。
※蹴り癖のある馬は、外傷を負うリスクが日夜付いて回る。
(b)ストレスのせいで、カイバを食べなくなる事による、想定外の馬体重の減少。
(c)調合されたカイバ以外に寝藁迄食べてしまう事による、想定外の馬体重の増加。
X.夏⇔冬。
体調(代謝)の変動による、パフォーマンスの低下。

◆全競走内容を検証し、より高いパフォーマンスを示せるであろう得意条件=走り時を探る。
※前走内容のみで判断を行ってしまうのは、木を見て森を見ない様なもの。
(ポイント)
@走破時計、前半3・5F、後半3Fのハロンラップ、道中の位置取りをチェックし、より厳しい流れのレースを勝利した馬、健闘した馬に注目。
◎ハイペースを勝利。
○ハイペースを着差0.5秒差以内。
※5Fのハロンラップは、1,600m以上の競走のみ参照。
A芝32秒台以内(新潟31秒台以内)、ダート35秒台以内(重〜不良34秒台以内)の上がり時計を計時して勝利している馬には相応の警戒が必要。
※上がり時計が幾ら速くても、負けた馬に対しての過大評価は禁物。
※新潟競馬場は国内で唯一、通年全面野芝(100%)での開催である為、過大評価は禁物。

C走破時計、上がり時計の評価は、直近3〜5走程度のものをサンプルとし、それぞれ同一開催内の記録を比較対象とする。
※余り以前の記録となると、賞味期限切れの様なものとなり、現在の調子を裏付けるに至る迄の参考記録とはならない。
D各馬のおおよその位置取りを推測するには、2F・3Fのハロンラップを参照する。
Eスローペースのレースは、稽古に多少毛が生えた程度に過ぎず指標無し。
不可思議に映る大本命馬の凡走、伏兵馬の激走は、概ね"展開がもたらす副産物"に過ぎない。

◆前走時派手に出遅れた馬への評価は、幾分減点とする。
(ポイント)
@再度出遅れる可能性は50%以上であると言っても過言ではなく、上位人気馬である程、より厳格かつ慎重な検証、検討が求められる。
A度々出遅れるような馬は、枠内駐立が苦手であったり、発走係による追い鞭に萎縮したりするという理由ばかりではなく、脚部や腰に問題(怪我、病気、疲労等)がある場合もある為、評価は、大きな減点とする。

◆前走時に不利、ロスを被った馬への評価(情状酌量の余地)は半信半疑。
(ポイント)
@接触、転倒等、派手な不利である程、ストレス、トラウマ(心的外傷)を負ってしまう馬も少なくない。
A度々不利、ロスを受けるような馬は、単に鈍臭いだけ(不器用)である場合が少なくない。
※勝負所でモタつく、真っ直ぐ走れない等、自身の側に非がある。

◆相殺可能な範囲内での明確な敗因、不利、ロス等も無く、着差1.0秒差以上離されて負けた馬への評価は、大きな減点とする。
(ポイント)
@"負けて強し"は、只の錯覚(弁解)。
負けは負けであって、クラスが上になる程、巻き返す事は容易ではない。
※敗者を立てるのは、日本人の悲しき性(良く言えば美徳)であるが、そんな甘い見方のままでは、優勝劣敗の現代競馬には対応出来ずに、繰り返し返り討ちに合うのが落ち。
A相殺可能な範囲内の敗因であったのかを探るには、単なる能力不足や調子落ちであったのか、諸々の条件が噛み合わなかっただけなのかについて、より厳格かつ慎重な検証、検討が求められる。
B"このクラスに居る馬ではない"は、只の現実逃避で慰めにもならない。
※何故現状に甘んじて、くすぶったままで居続けているのかについて、上位人気馬である程、より厳格かつ慎重な検証、検討が求められる。
C勝因と敗因は表裏一体の紙一重。
前走の勝因が次走の敗因となる事もあれば、前走の敗因が次走の勝因となる事もある。
D競馬とて時計を競う競技である以上、評価基準に妥協は禁物。

◆前走から±400m以上の極端な距離の延長⇔短縮となる馬への評価は、幾分減点とする。
※因みに前走からの距離の変化に優劣を付けるならば、
同距離◎

短縮○200m以内▲400m以内

延長△400m以内
としておく。
(ポイント)
競走馬自身は今回走る距離を知る由も無い為、直近のレースでの記憶を辿って走る向きがある。
ゆえに前走と周回数(1周⇔2周)が異なってくる場合、ゴールや勝負所を間違えたり、ペースの違いに戸惑う馬も少なくない。

◆前走のコース(芝⇔ダート)が、当該競走と異なる馬への評価は、幾分減点とする。
※但し、脚部や腰の問題
(怪我、病気、疲労等)によって、止むを得ずダートを使われていた馬が、芝に下ろされてきた場合には相応の警戒が必要。
※特に発馬地点が芝のダートコースで好走している伏兵馬には、稀にプラス要因として作用してしまう場合がある。

◆矯正馬具(B表記無し含)を使ってきた馬、外した馬の緒戦には相応の警戒が必要。
(ポイント)
@B表記のあるブリンカーに限らず、シャドーロール、チークピーシズ、パシファイアー、ホライゾネット、メンコ(耳覆い有・無)等の使用、変更にも気を配る。
※但し、ある程度の経験、馬齢を積んだ馬の場合、少々の事には動じない為、劇的な効果(改善)は期待薄である。
※チークピーシズに関しては、他の矯正馬具よりも装着時の異物感が強く、却って集中力を欠いてしまう場合もある為、装着緒戦には注視が必要。
A舌を括る、ノーズバンド、ハミ受け、蹄鉄等の使用、変更にも気を配る。
※Dハミは御するのに高度な騎乗技術が求められる為、リーディング上位の騎手である事が望ましい。
B競走後のコメント等から一定の効果(改善)が伺えれば、2〜4走目辺り迄は相応の警戒が必要。
あくまでカンフル剤としての効果(改善)を狙う為、馬が慣れてしまえば、その効果も次第に薄れてくる。
C視界が狭くなる馬具の使用については、スムーズに逃げ〜先行が出来るシチュエーションである事が望ましい。
揉まれ弱いという気質迄は改善されない為、最内枠を引いたり、出負けして馬込みの中に入ってしまった様な場合には、マイナス効果となるので、過信は禁物である。
※ゆえに差し〜追い込みタイプの馬への使用効果については懐疑的。

D警報・注意報が発令される程、風の強い日には、馬具の隙間から入る風音で、却って集中力を欠いてしまう場合がある。

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第二章
『態勢の掌握。』

◆休み明けの馬への評価について。
※休み明けの定義は、前走から中9週以上の休養又は待機とする。
(ポイント)
@3カ月以上の休み明け緒戦となる馬への評価は、幾分減点とする。
“競走馬は心臓で耐え、肺で走り、気質(キャラクター)で勝利する”“10本の稽古よりも1回の実戦”とも称されるだけに、一旦緩めてしまうと元通りのパフォーマンスを発揮させる状態に至らせる事は容易ではない。
※但し、馬体成長や疲労回復が目的の休養であった馬については、リフレッシュ効果が伸びしろとなる場合もある。
A休み明け2走目の馬への評価は、必ずしもマイナスではないが、少なくともプラスではない。
※最も古典的かつポピュラーなエアポケットである、いわゆる"2走目のポカ"の可能性は50%以上であると言っても過言ではなく、上位人気馬である程、より厳格かつ慎重な検証、検討が求められる。
B休み明け3走目だけではなく、4走目の馬にも相応の警戒が必要。
メリット制度(預託頭数上限枠)の功罪により、馬房の稼働(回転)率維持の為、トレセン⇔牧場間を頻繁に行き来する昨今、トレセン並みに調教施設の整った大手牧場でもない限り、休み明け緒戦〜3走目ぐらいでは、ピークの状態に迄は戻らない馬も少なくない。
※因みに休み明け緒戦〜5走目迄に優劣を付けるならば、
◎4走目
▲3走目、5走目
△緒戦、2走目
といった所。
C脚部や腰に問題(怪我、病気、疲労等)のあった馬、去勢、ノド鳴り等の手術明けの馬の緒戦の評価は、大きな減点とする。
特に骨折ともなれば箇所や程度にもよるが、あの細い脚の中にボルトを複数本埋め込むという手術が施されるだけに、全盛時同様のパフォーマンスを発揮する迄の劇的な回復は、中々望み難い。
(筋肉組織を傷付けてしまうリスクも伴う)
※脚を壊した競走馬は、肩や肘を壊した野球の投手の様なものであり、過度の期待は禁物。

◆感冒、熱発、鼻出血(運動性肺出血(ELPH))明けの緒戦の評価は、幾分減点とする。

◆除外、取り消し、競走中止を挟んだ馬への評価は、幾分減点とする。

◆JRA⇔JRA間、JRA⇔地方競馬間、地方競馬⇔地方競馬間の移籍馬、転厩馬の緒戦の評価は、幾分減点とする。
(ポイント)
@競走馬は環境の変化に極めて敏感な動物である為、体調を崩し兼ねない。
A受け入れる厩舎側も慣れる迄の間は、総じて手探りでの調整となる。
B美浦⇔栗東間にそれぞれ別の所属馬が、ノウハウを持たずに当該競走週のみ短期入厩する場合も同様である。
C栗東所属馬が遠征先となる競馬場の出張馬房を確保出来ずに、美浦経由(1泊)からの当日輸送となる場合も馬にとっては同様である。


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