短編

僕の夢

小学生の時、まだサンタクロースはいると思ってた。
皆に「いない」って言われても信じてた。
だけど、見てしまった。
パパが僕のベットの横にそっとプレゼントを置いてくれた事を。
眠ってなんかいなかった。
起きてたんだ。
あの後ろ姿はパパだった。
そして、ドアの向こう側から聞えるママの声。

プレゼントは嬉しかったけど、なんだか少し切ない気分になった。
でも翌朝、パパとママにプレゼントをもらえてよかったねと言われて、笑顔でうなずいた。

周りのみんなが言ったサンタクロースはいないは正しかった。

でも、今言える事はやっぱりいるんだ。
僕は息子に言うよ。

「サンタさんからのプレゼントはなんだった?・・・・そうか!よかったな」

これでいいんだ。
そう・・・・これで・・・

僕の今の夢は、息子が少しでも長く夢を見させてあげる事。
大人への階段を綺麗に掃除して登りやすくする・・・

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