気付いちゃいけないものに気付いてしまった… 真理は考え事しながら外に出ようとすると、前から物凄く真剣な顔をした勝が歩いてきた。 ドキッとした真理は、思わず隠れた。 あんな顔もあるんだ… 「真理ちゃん何してるの?」 「へっ?」 後ろをみるとたけるだった。 「あっ、やっ、天気いいし出かけようかと…」 「あっ、じゃあたまには一緒に散歩でもする?」 下田さんと散歩… ちょっと中矢さんの事、聞こうかな… 「はい。いいですよ」 二人は外に出て、公園に歩き出した。 「本当いい天気だよね」 「そうですね」 ……どうやって、切りだそうかな。 『あの…』 二人同時に話始めた。 「中矢さんから」 「真理ちゃんから」 二人で顔を見合せた思わず吹き出す。 「じゃあ俺からでいい?」 「はい、どうぞ」 二人は公園に入りベンチに座った。 「あのさ……あぁ、うん。いざ言うとなるとなぁ」 「いいにくい事ですか?」 「実は……」 たけるは真理を見た。 まっ、まさか下田さんあたしの事…? どうしよう、中矢さんの事で相談しようかと思ったのに… 「俺…」 「はい…」 「なんか!晴子ちゃんの事好きになっちゃったみたいなんだ!」 ………やだっ、勘違いしちゃった。 「あっ、そう、そうなんですかぁ……って、えっ!!」 真理は思わず立ち上がった。 「真理ちゃん、驚きすぎだよ…まぁ普通は驚くか」 真理はまた座った。 「いつからですか?」 「いつからって…」 たけるは、よくよく自分を振り返っていた。 初めて会った時の笑顔。 公園で、見つけた四葉のクローバー。 いい作品が書けるかと持ち帰ったのに、あの笑顔に思わず渡していた。 いつもいつも元気で可愛らしい笑顔。 癒されるように感じていた。 見つめ会った瞬間の少し恥じらうような目。 目をそらした表情が凄く、いとおしく感じた事。 あきらかに意識して、常にさがしてる自分。 全て話した。 「下田さん…」 「何?」 「気持ち…わからなくないです。あたしも気付いちゃったみたいなんです」 「何を?」 「……中矢さんの事…」 「勝…?」 真理は頷いた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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