クローバー 〜1〜

寝坊

晴子の芝居はとても臨場感がある良い芝居が出来た。
芝居中は集中し、凛々もその芝居に納得していた。
晴子は充実感を感じ、明け方まで劇団員達と飲み、朝日を拝みながら倒れ込むように寝た。
「あと…少し…」
ぐっすり眠り、気が付くと目覚ましが凄い勢いでなっていた。
「うるさい…」
晴子は目覚まし時計を止めた。
…………………?



………
「あっ!!!!!」
物凄い勢いで起き時計を見ると、5時一分前だった。
「あ〜〜〜〜!」
慌てて起き出ようとしたが、鏡を見て自分がジャージ姿に気付いた。
「どうしよう!」
でも自分からいって待たせるわけにはいかないよぉ
…………
時計は5時になった。
もういいや!
晴子はジャージのまま下へ降りた。
「晴子ちゃん起きたんだ!お疲れ様!昨日の芝居さ」
「勝さんまた今度!」
晴子は勝を半分無視し、物凄い勢いで外へ出た。
「どうしたんですか中矢さん?」
真理が部屋から出てきた。
「いや…別にいいんだけどね」
「ん?…まぁいいや、邪魔なんでどいてください」


晴子は急いで走り、公園にたどり着くとジャングルジムの上にたけるが座っていた。
「たけるさーんっ」
その呼び声にたけるは振り返った。
「晴子ちゃん」
晴子はジャングルジムの下へたどり着いた。
「すみませんっ、こっちから誘っておくれて」
たけるは晴子の姿に吹き出した。
「本当、慌ててきたんだね」
「えっ?あぁ、寝てたんで…ごめんなさい……上、いいですか?」
「うん」
夕日が沈もうとしていた。




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