「あなた?」 晴子はどうしたらいいかわからなくなった。 「あっ、あの…どういう事ですか?」 樫本ゆうと同じ所だからって繋がりってあるもん? でもたけるって呼び捨てで… 飲んでたっていつ? えっ?えっ? どういう事……? 「すみません、わからないんですけど、下田たけるさんの事…ご存知なんですか?」 「高校の先輩後輩の間柄よ。演劇部だったの。彼は脚本書いててね」 「そうなんですか…」 アパートからたけるが出てきた。 「たけるさ…」 晴子が声をかけようとすると、志乃がかき消すようにたけるに近づきながら声をかけた。 「たける!ほらっ、忘れ物」 「すみません…っていうか、本当次もし会うんなら、酒なしですからね!」 「ごめんねぇ、酔ってたからさぁ」 二人が楽しそうに話してるのを見て、晴子はなんともいえない疎外感を感じていた。 「あっ、じゃあ」 晴子は二人を見ないようにアパートに入った。 たけるさんとあたしって世界が違うんだ… 同じ所に住んでたって、実家はあんな大きな会社だし、樫本ゆうや、森口志乃と親しくて…… 晴子は部屋に入った。 たけるが受賞した雑誌をひろげ見ると、プレゼンターに志乃の名前を発見した。 「あの日…」 朝帰り… 晴子はどうしたらいいのかわからなくなっていた。 樫本ゆうが友達…友達って? じゃあ森口志乃は? あんなに親しげで… なんともいえない不安に襲われていた。 一度は大丈夫って思った気持ちがだんだん自信に似た気持ちとなって、小さくなっていた。 たけるさんってあたしのどこがいいんだろう… 鏡に写る自分を見た。 ふとCDプレイヤーの上に置いてあるCDを見た。 おかしいよ… 「おかしい!」 晴子は布団を頭まですっぽりかぶり、いつまでも唸っていた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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