たけるは一瞬思考回路が停止した。 こっ、こいつ… 「ちょっ、たける!どういう事だよ」 「ほっ、本当に樫本ゆうさんですか?」 ゆうはにっこり笑顔で言った。 「はい、そうです♪」 たけるはゆうの手を引っ張った。 「ちょっとこい」 「すみません、じゃあ」 ゆうを引っ張られて行く姿をただただ見ていた。 「真理ちゃん…」 「中矢さん…」 顔を見合わせた。 「とりあえず…部屋戻るか」 「はい」 二人は自分の部屋に入った。 「ゆう!何考えてるんだよ!」 たけるは部屋に入った瞬間、ゆうを怒鳴った。 「大きな声出さないでよ!いいじゃない、別に! ゆうはたける君の事が好きなんだもん」 たけるは頭を抱え、ため息をついた。 「ゆう……俺、好きな子いるから」 ゆうの顔が一瞬に暗くなった。 「付き合ってどれくらい?」 「…付き合ってないけど…」 沈黙。 「じゃあまだゆうにもチャンスはあるよね!」 「悪いけど俺、ゆうをそういう感じで見た事ないから…キツい言い方かもしんないけど、嘘ついてもしょうがねーし」 ゆうはたけるから視線をそらし、手をぎゅっと握った。 「なんで?ゆうはずっと、中学の頃から好きだったんだよ! ずっとずっと言ってきたんじゃん!エスミュージックにしたのも、たける君が…」 「ゆう。好きだって言ってくれるのは嬉しいけど、やっぱ妹みたいな感じでしか見れないんだよ」 「帰る…」 ゆうは部屋を出た。 「はぁ…」 たけるは頭を抱え、しゃがみこんだ。 「好きな子かぁ…」 視線を扉へ向けた。 コンコン 扉を叩く音がした。 「はい」 たけるが扉をあけると勝だった。 「たける!どういう事だよ!」 忘れてた… 「どういう事って、ゆうが言ったの嘘だからな。付き合ってないから」 「ゆうって!呼び捨て!?きゃーー!本当に?本当に?週刊誌に売らないから本当の事言っちゃえよ」 勝にたけるは圧倒されていた。 「中学、高校と一緒なだけだよ。うちの会社紹介したりしたから少し仲がいいだけだよ」 「……本当か?」 「嘘ついても仕方ないだろうが」 「なーんだ!…でも、今度サイン頼んでくれよ」 たけるはあきれながら色紙を受け取った。 「でもなんで色紙あんだよ」 「買ってきた!」 たけるは大笑いした。 「晴子、この役で今回出て見ようか」 「えっ…」 「皆聞いて!!青木の役、ダブルキャストでやるから」 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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