クローバー 〜1〜

行動

「きょお〜わぁああ♪おっ、てんきぃもよくぅ」
「どうしたの?やけにルンルン気分じゃん」
晴子はその声にドキッとし、振り返るとたけるが立っていた。
「やだっ、おかえりなさい」
「ただいま。イイコトでもあった?」
「あっ、まぁいやあたしじゃないんですけど」
疑問を感じながら、たけるは自分の部屋の扉をあけた。
「たけるさん!」
「何?」
晴子は、たけるにちゃんと自分の気持ちを言おうとしたが、いざ言おうとすると恥ずかしくなってしまった。
「どうしたの?晴子ちゃん」
「あっ、はい…」
あたし役者なくせに、いざ告白ってなると出来ないの?
しかも好きって言われてるのに!
「とりあえず、荷物おくね」
「すみません!どうぞ、どうぞ」
たけるはやはり違和感を感じながら扉をしめた。
扉を眺めながら、晴子は激しく後悔した。
ふと、時計を見ると出発時間を過ぎている事に気付き、慌てて用意をした。
「たけるさん!あたし稽古なんで行きます!」
扉に向かって声をかけ、慌てて下へ降りた。
靴をはいていると、たけるが降りてきた。
「行ってらっしゃい」
「行ってきます」
「頑張って」
「はい」
一瞬二人の間になごやかな空気が流れたが、晴子は時間がない事を思いだし飛び出していった。
「何言いたかったんだろう…」
姿なき玄関をしばらく見つめていたが、振り返り廊下を歩こうとした。
「たっける君♪」
その声にピンときて振り向くと樫本ゆうが立っていた。
「ゆう、調べちゃった♪」
ゆうは可愛くピースサインとウインクをした。
「くるなって言っただろ…」
「いいじゃん!…って言うか、ここで靴脱ぐんだね。すっごーい!おっじゃましまーす」
たけるはあきれた感じでため息をついた。
「お前仕事は?」
「今日は終わったから近くまで送ってもらったんだ。明日は夕方からだからお泊まりも平気だよ」
ゆうはたけるの腕をくみ、わざと胸を押し当てた。
「帰れよ!もし週刊誌とか撮られたらヤバいだろうが」
たけるは腕を外し、ゆうを無視し、二階に上がろうとした。
「たける君とだったらゆう平気だよ!」
ゆうはたけるの後をついて二階へ上がった。
「たける君!」
ゆうはたけるの手を握った。
「だからお前…」
「ゆう…本気だよ。もう知り合った時からたける君の事…ずっと好きなんだよ」
ゆうはたけるの体に抱きついた。
「本気なんだからね」
「ゆう…」




[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ