クローバー 〜1〜

他人の気持ち

「真理ちゃん…」
真理は立ち上がった。
「自分でもなんで!って思います!
こんな、適当だし、いい加減だし、普通!人ん家きてご飯わけろなんて言わないですよ!でも、でも……ドキドキしちゃうんです!気が付いたら考えてるんです!しょうがないじゃないですかぁ?文句ありますぅ?」
二人は声をあわせていった。
『ありません』
真理は目に涙を浮かべ、晴子の部屋を走って出ていった。
「真理ちゃん!!」
真理は凄い勢い下へ行き、アパートを飛び出した。
晴子は自分の部屋に戻り、まだ固まっている勝の肩を掴んだ。
「追いかけてあげて下さい!」
「えっ、あっ」
「早く行きなさいよ!!」
凄い剣幕と外を指差す仕草を見て、勝は半分わけがわからないまま真理を追いかけた。
その姿を満足気に見送り、部屋へ戻った晴子はまたカレーを食べ始めた。
「あっ……」
晴子は勝の気持ちを何も聞いていない事を思い出した。
「思わず追いかけさせたけど、勝さん…もし彼女とかいた………いないかっ」
笑いながらカレーを食べるも、やはり二人が気になるので、晴子もアパートを飛び出した。


「あたしなんであんな事言ったんだろ…晴子さん誤魔化そうとしてくれてたのに」
ため息をつき、早々と閉まりシャッターだらけの商店街を歩いていた。
「真理ちゃん!!」
そのシャッターに響く勝の声に、真理はドキッとし、汗が吹き出した。
「ちょっと待って、真理ちゃん」
そう言って真理の腕を掴んだ。
「中矢さん…」
顔を見るとこらえていた涙が溢れだした。
「ごめん…なさい…あんな事言うつも」
勝は思わず真理を抱き締めた。
「何も言わなくていいよ」
その頃晴子は…
「こっ、公園じゃないのぉ?」
逆方向を探していた。




[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ