「たっけるく〜ん!はっるこちゃ〜ん!俺も入れてぇ〜」 声のする方をむくと勝だった。 「勝…タイミングの悪い」 「えっ?」 「なんでもない、なんでも…」 勝はニヤニヤしながら二人の元へ歩いてきた。 「な〜に二人で遊んでるのぉ?俺っちも入れてよ!眠れなくて起きてたら二人が歩いてくの見えて!追いかけてきちった♪」 「あぁそう…俺達もう帰るんだよね!晴子ちゃん」 「えっ?あっ、はっ…はい」 二人のあきらかな怪しい態度に勝は違和感を感じまくっていた。 「なんだよ…俺仲間はずれ?」 「そんな事ないですよ!…あぁ、一緒に…一緒に皆で帰りましょう!もうすぐ3時になりますし…ね!」 その言葉にたけるはため息をつき、先に歩き出した。 怒っちゃったかな… 晴子が目に見えて落ち込む姿を見て、勝は晴子の肩をポンッと叩いた。 「ごめんね、あいつ愛想悪くて!俺に免じて許してあげて?」 多分勝さんが来たからなんて口がさけても…言えないよね。 「大丈夫です!気にしてませんから」 そして晴子と勝も歩き出した。 「そういや勝さんって、ちゃんと仕事してたんですね」 「ちゃんとって」 「あっ、やっ…すみません」 「いやいいって!まぁでもあのままだとあの工場継ぐ事になるんだろうけど…」 いつになく曇った表情に、これ以上ツッコんでいいのか戸惑った。 「晴子ちゃんや、たけるは凄いなって思うよ」 「どうしてですか?」 「俺…やりたい事とかなくてさ。何が自分でやりたいのかわからないのかな?」 その少し寂しげな表情に釘付けになっていた。 「勝さんまだ23でしょ?まだまだじゃないですか!今から探しましょうよ!いろんな事、少しでも興味持ったらやったらいいんですよ!なんなら一緒に芝居やりますか?」 「いや、それはさすがに…」 「ですよね?」 二人で軽く笑いあいながらアパートについた。 「笑っちゃダメですよね!」 「だね!…おやすみ」 「おやすみなさい」 お辞儀をし、晴子は勝の横を通ろうとすると腕をつかまれた。 「ありがとう」 その言葉に笑顔とピースサインで返した。 なんだかルンルン気分の中部屋へ入ろうとし、百合の部屋を見た瞬間青ざめた。 あたし、告白されたのに… 部屋の灯りは消えていた。 失敗したぁ… 自分の部屋に入り、布団の中でのたうち回っていた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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