朝から夕方までバイトをし、夕方から稽古に走る。 夜中帰ってきたらバタンキュー! 「疲れた…」 でも目を瞑り、浮かぶのは…… 「ダメダメ!今それどころじゃないよ」 思わず口に出てしまう。 晴子は明日、バイトも稽古も休みなのを思い、眠りかけたがカーテンをあけ、月を眺めた。 寝転がりながらただただぼんやり月を眺めていた。 最近…会ってないな… 寝返りをうった。 あたし何考えてるの!? 今は芝居に集中しないと! 出ないとはいえ、いつどこで何が起こるかわからないもの! 晴子は起き上がり電気をつけ、鞄から台本を出し読み始めた。 物語に集中し、思わずぶつぶつと声に出していた。 たけるの事が頭から離れ芝居一色に変わった瞬間、扉を叩く音がしハッとした。 物凄く声出てた!? ヤバいと感じ扉をあけるとやはりたけるだった。 「ごめんなさい」 たけるが話始める前に謝り、頭を下げた。 「なっ、なんのこと?」 「へっ?」 晴子は顔をあげた。 「あたしの喋り声うるさくて眠れなかったんじゃ…」 「喋ってたの?ごめん、電話中だった?」 お互い疑問系な顔で見合せた。 『えっ?』 二人して思わず吹き出してしまった。 「ごめんなさい、違うの。台詞読んでてうるさいから呼ばれたのかなって」 「そうなの?俺寝付けなくて、夜の散歩しようかと思ったら灯りついてたから、どうかなって思って」 「え〜?また散歩ですか?好きですね」 「行く?」 晴子はにっこり笑った。 「やっぱり公園ですか?」 「えっ?違う道でも構わないよ」 そう言いながらも、二人は公園に向かって歩いた。 「この公園広いですよね〜」 そう言って晴子はブランコに立って乗った。 「何?立ちこぎ?じゃあ…」 二人は顔を見合わせてこぎ出した。 「あたし遠くまで跳べますよ!」 「俺だって負けないよ!」 二人は勢いよくブランコをこいだ。 「跳びますからねぇ…せーのっ」 晴子は勢いよく、前に向かって大きくまさに飛んだ! 「俺!好きだ!」 たけるは勢いよく大声で叫んだ。 へっ?……… 晴子はその言葉にビックリし、バランスを崩し倒れた。 たけるも跳び、転けている晴子の腕を掴んだ。 「大丈夫?」 心配そうに見るたけるの顔を物凄い勢いで振り向き見た。 たけるも見られ一瞬目をそらしたが、晴子の膝の砂をはらい落としながら言った。 「本気だから…」 晴子は胸いっぱいになった。 「あっ、あたしも…」 最後の「好き」を言おうとしたが、後ろから声が聞こえた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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