「ここが今日からあたしの部屋かぁ…」 三階建ての角部屋。 六畳ほどに、ベットと机。 窓をあけると城の庭の緑が見え、心地よい風がふく。 窓をあけ、風を感じていると、城から誰かがこっちを見ている。 遠いがあきらかにこちらを見ている。 なんだろう… そう思っていたら手をふられたので、ふりかえした。 すると後ろから莉乃は殴られた。 「いたっ!!!」 振り返ると使用人の寛一さんである。 この寛一は、さきほど望といたさい通りかかった、使用人である。 別に望の紹介でもなんでもなく、ただ面接にきただけだと知った瞬間この扱い。 「何、手をふっている!あの方は、晶様だぞ」 「あきらぁ?まだ王子とかいるの?じゃない、いるんですか?」 「お前本当この国の事わかってないな…まぁ今からこの中を案内しながら話してやる」 そう言って寛一さんと、城を周りながらこの国のシステムを聞いた。 王子候補は20人いて、最終的には次期王様となる5人を決める。 王子達は、毎日王様となるべく、毎日勉強をしている。 一般知識から政治学、軍事問題や色々なマナー等、莉乃にとって、社交界がどうとか、国の政治について語られても正直わからない。 適当に相づちをうちながら、この緑豊かな自然の方が素晴らしく思い見いっていた。 「でもまぁ明日王子の即位式があるんだ」 「そうなんですか?」 「あぁ、望様、晶様、聡様、玲様、光様の5人になる」 望様… あたしを助けてくれた人。 たしか現王様の子供とか… 「普通皆王様の子供じゃないんですか?」 「この国は5人いるし、全員結婚してるわけではないし、必ずしも男のお子様が産まれるわけではない。昔から男が王位を継ぐと決められてるから、より優秀な人間が王位につくようになってる。聡様は、本当は農家の出だが、頭脳明晰でね、現王様より直々に、候補として選ばれたくらいだ」 「へぇ…」 広い城の周りを歩いたあと、城の中に入った。 広いロビーに大きい階段。 莉乃はあまりの大きさに目が眩みそうになった。 大きな扉の隙間が開いており除くと、ものすごい数のテーブルが置かれ、忙しく使用人達が動いている。 「明日の即位式はここであるんだ。さて、お前も手伝ってもらう」 「頑張ります!」 言われたものを運んだり、掃除したり、夜遅くまで働いた。 「疲れたぁ…しかしここどこ?」 寛一に頼まれたものを運んでいたが、城が広すぎたために迷っていた。 「迷ったんですか?」 振り向くと、1人の男性がいた。 「そうなんです。荷物を運んだら今日はもう終わりだって言われたんですけど、帰りがわからなくて」 「案内してあげるよ」 「ありがとうございます」 「新人なの?」 「そうなんです。今日からここにお世話になってまして。旅してここにきたので、全然まだわからなくて…」 「そっかぁ、大変だね。僕城の五階の端の部屋なんだ。いつでもおいでよ。あの大きな木の前」 「はい!ありがとうございます。あっ、あたし莉乃です」 「僕は聡」 「聡さんで……えっ!?まさか、王子様!?」 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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