「莉乃!莉乃!」 莉乃は半分寝ぼけていた。 「ん…誰?」 「玲よ!莉乃!大変なの起きて!」 莉乃は目をこすりながらボーッと起きた。 あたし…寝てたんだ… 「どうしたの?玲」 「望が…望が刺されたの!」 莉乃は一瞬動きが止まった。 今のは聞き間違い…? 「玲?」 「莉乃!望が刺されたの!」 その言葉を聞いた瞬間、頭がグラッとして莉乃は倒れた。 「莉乃!莉乃しっかりして!ちょっ…誰かきて――!」 ここは…どこだ? あっ…あたしの家だ… 懐かしい… テーブル、椅子、戸棚… あの頃のままだ。 莉乃は部屋を出た。 階段を上がればあたしの部屋だ。 莉乃はノブに手をかけた。 あけると窓の外を眺める望がいた。 莉乃はその姿を見た瞬間満面の笑みになった。 「望様!」 声をかけると望はゆっくり笑顔で振り返り、手を差しのべている。 「望様!」 望に近づき手をとろうとしたら床が抜け莉乃は落ちていった。 「いやぁ――――!」 「莉乃!」 目をあけると玲と光が莉乃を見ていた。 「大丈夫?莉乃」 玲が優しく声をかけた。 「あたし…」 光が莉乃を起こしながら答えた。 「気を失ったんだよ、望の話を聞いて」 「望…さ」 莉乃は思いだし、ベットを出ようとした。 光は莉乃の体を押さえた。 「放して!あたし、あたし望様の!」 その声に重なるように玲が言った。 「大丈夫よ!莉乃、大丈夫だから!大丈夫だったのよ」 「莉乃ちゃん、望は無事だから!」 莉乃は二人の顔を見た。 「ほ…んと?」 二人は力強く頷いた。 「良かった…」 安堵感に莉乃は涙を流した。 「莉乃。神楽様も意識…戻ったそうよ」 「えっ?……良かったぁ…本当に良かったぁ」 光と玲は顔を合わせ微笑んだ。 その瞬間部屋の扉が開いた。 「莉乃…大丈夫?」 望だった。 莉乃はベットからおり、望の前に立った。 「望様…」 涙を流しながら望に抱きついた。 「いてっ」 「あっ…申し訳ござません!!!」 お互い顔を見合せ思わず笑った。 玲と光も一緒に笑った。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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