人は聡の部屋に入った。 「何か飲む?」 「あたしいいです」 微妙な沈黙が続く。 「話って?」 莉乃は覚悟を決め話し始めた。 「聡君。あのね?……あたし、やっぱり望様が好きなの。だからあなたの妻にはなれません」 まっすぐ強い眼差しで言った。 「やっぱり…」 聡はベットに腰かけた。 莉乃は聡の前にたち頭を下げた。 「本当に申し訳ござません!許してもらえるなんて思ってません!罪は償います」 聡は黙っていた。 莉乃はひざまづき、聡の腕を掴んだ。 「本当に…本当にごめんなさい。いつも優しくしてくれたのに…」 聡はずっとうつ向いていた。 「聡君の事嫌いじゃないんだよ!でも…でも望様の側にいたいの…わかってくれとは言わないけど…返事して?」 聡は顔をあげてにっこり笑った。 「わかったよ」 そう笑顔で言われ、莉乃も顔が明るくなった。 「わかったよ…」 にっこりしたと思ったらみるみる聡の顔が歪んできた。 「さと…る」 名前を言うか言い終わらないうちに聡は床に莉乃を押し倒し無理やりキスをし、服を脱がせようとした。 「いやぁ!やめて!やめて聡君!」 服のボタンが飛び、聡は莉乃を犯そうとした。 「僕の心を踏みにじりやがって!」 莉乃は抵抗したが、男の力にはかなわず、下着も脱がされそうになった瞬間扉がひらいた。 「望…さ…ま」 望は部屋に入り、聡を無理やり立たせ力の限り殴った。 「お前なにやってんだよ!」 聡は吹っ飛ばされ、ベットに頭をぶつけ唸っていた。 「莉乃…大丈夫か?」 すると扉の向こうから晶も入ってきた。 「物凄い音したけど……何してんだ?」 莉乃は望の上着をかけてもらった。 「莉乃…行こう」 涙を流しながら莉乃は頷いた。 晶はわけがわからず立ち尽くしていた。 晶とすれ違いざま望は言った。 「聡を頼む」 「あっ……あぁ」 望は莉乃の肩を抱き、ゆっくり廊下を歩いた。 「僕の部屋に行くね」 莉乃は震えていた。 「はい…」 小さく答えた。 部屋に入った瞬間莉乃は望の背中を抱き締めた。 「怖かった…」 望は腕を外し振り返り、優しく抱き締めた。 「もう大丈夫だよ。僕がいるからね」 莉乃は頷いたまま抱きついていた。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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