扉がひらいて、晶は扉にぶつかった。 「いてぇ…光」 中から光が出てきた。 「アイス…」 莉乃は驚いていたが、光にアイスを渡した。 「あっ、どうぞ」 光は咳き込みながら言った。 「声がなんか聞こえたのに、入ってこないからさぁ」 光はアイスを食べながら部屋に入った。後をおい、莉乃も入った。 「申し訳ありません」 「光…それで大丈夫なの?」 晶も光の部屋に入った。 「だいぶな…お前何してんの?」 晶はにっこり笑った。 「そりゃ、お前の見舞いに決まってんじゃん」 光はアイスを食べながら疑うような目線で言った。 「へぇ…そう」 莉乃は微妙な空気に耐えきれなくなった。 「光様!タオル!変えますね!絞ってきます」 そう言って莉乃は部屋の奥へと消えた。 「光、うまそうだな」 「あぁ、うまいよ。でも風邪うつるだろうから食うなよ」 微妙な沈黙が続いた。 晶が先に口をひらいた。 「お前さっきのわざとだろ?」 「何がだよ」 「扉少しあいてたから聞こえてたんだろ?それとも見えてたの?」 光はアイスを食べながら軽く笑った。 「クスッ…俺、なんにも知らないよ」 光は晶の方に顔をあげニヤッと笑った。 「お前…」 晶が何かをいいかけた瞬間莉乃がやってきた。 「光様!そろそろ寝てください。食べ過ぎです。お腹下しますよ!晶様も風邪がうつると厄介なんで、出て下…」 莉乃は言葉途中で、微妙な空気を悟った。 何?この空気… 莉乃はなんていいかわからなかった。 コンコン 光の部屋の扉をノックする音が聞こえた。 「はっ、はい」 莉乃は扉にむかって走った。 あけると寛一がいた。 「寛一さん…」 「光様、具合いかがですか?…っと、晶様、いらっしゃったんですか?」 晶は椅子から立ち上がった。 「あぁ…光のやつだいぶ回復してきたようだし、行くよ」 そう言って、部屋をあとにした。 莉乃は思わず晶を追いかけた。 「晶様!」 晶は振り返った。 「あのぉ……」 晶は莉乃の頭をポンと手をおいた。 「またな」 そう言って去っていった。 晶様…? 莉乃は晶の後ろ姿を見つめていたが、光の部屋へ入って行った。 「ほら、光様!寝ますよ」 「莉乃の言う通りです。寝てください。莉乃!変わるから今日はあがりなさい」 そう言われ、莉乃は一礼し光の部屋をあとにした。 光様もなんか変だったな… 晶様…やっぱあれキス…しようとしたのかな…? …………深く考えないようにしよ! 莉乃は使用人の家にむかって歩いて行った。 [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
w友達に教えるw [編集] 無料ホームページ作成は@peps! |