恋人契約

契約4

朝を迎えた。
目が覚めるとソファーにタクミが寝ていた。
しかも私はタクミのスーツを握りしめたまま。
全然覚えてないよ…
何したんだ私。
タクミにそっと毛布をかける。
すると手を掴まれた。
「おはよう、ユイ」
「起きてたの?」
「んっ…あぁ!今起きた所だよ。ユイ僕のスーツ返してくれないからさ」
「本当にごめんなさい!クリーニングして返すから!」
タクミにはとりあえずシャワーを浴びてもらった。
元カレのだけどいいよね。
それから二人で朝食をとった。
「ユイ…天気いいし遊園地でもいかないか?」


「ほらっ、タクミ早く!」
「ユイ…ちょっと休もうよ」
「なんで!なんで!早く並ばないと!ね!」
タクミは疲れた顔でにこりと笑った。
「こんなに遊んだの久しぶりだよ。ありがとねタクミ」
「僕の方こそ凄く楽しかったよ」
観覧車に乗りながら夜景を楽しんだ。
本当の恋人なら隣同士に座るんだろうけど…
「ねぇ、ユイ!あれ見てごらん」
「何?」
「ほらっアレだよ!アレ!」
指差す方向に何があるかわからず思わず座り位置を変える。
「何があんの?わかんないだけど…」
「嘘だよ」
「えー!ちょっ…」
振り返り文句を言おうとした瞬間キスをされた。
「タクミ…」
それからもう一度唇を重ねた。

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