恋人契約

契約23

タクミが旅立ってから一ヶ月が過ぎた。
あの後、水橋さんと話す機会があり話すとタクミと話をする事が出来たらしく、タクミは、私がそういう風になったのは自分が年下で頼りないから、不安にさせたと私をけなすような事は言わなかった。
その話を聞いた瞬間涙が流れある決意をしていた。
「部長、コレを」
「田辺君!」
「お世話になりました」
たとえフラれても構わないから、自分の気持ちを伝えようと。
退職届をだし、NYへ旅立った。
水橋さんが、タクミの両親と連絡をとり、住所を調べてくれた。
ここだ…
ピンポーン
ドキドキする。
「はい……ユイ」
「私、タクミが好きなの。すっごく隙だらけで、年上なのに頼りないけど、タクミのそばにいたいんだ。一緒にいたらダメですか?」
タクミはビックリして目をまるくした。
軽く笑ってタクミはいった。
「本当隙だらけだよ。油断も隙もないよ。僕がちゃんと見張ってないと、ユイは何するかわかんないね」
そう言って、私の体を抱き寄せた。
私は仕事より女の幸せを選び、恋人契約は夫婦契約へ名前を変えようとしていた。

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