恋人契約

契約20

「ユイ、知ってるの?」
「えっ、あっ、あの、今の仕事一緒なの」
どうしよう、まさか従兄弟だなんて…どうすればいいの?
「昨日飲んでたのって」
水橋は軽く笑っていった。
「タクミって、タクミの事か」
「洋ちゃん知ってたの?」
「昨日彼女から『彼氏』の話を聞いてね」
「へぇそうなんだ」
その後皆で夕食を一緒に食べたが、まったく食べた気はしなかった。
「じゃあ、僕は帰るよ。あっそうだ。書類忘れていっただろ、はい」
無くしたと思ってた書類…
「水橋さん…下まで送ります。仕事の事で少しいいですか?…行ってくるよ」
タクミは笑顔で手を振った。
扉がしまった後、タクミはユイにたいして違和感を感じた。
「あっ、タクミ!あの従兄弟さんコレ忘れてるよ」
「本当だ。行ってくる」
タクミは急いで外へ出た。
エレベーターは一つ下へ降りたので急いでのった。
下へ降りると、ユイと水橋が喋っている。
声をかけようとした瞬間聞こえた。
「私やっぱり水橋さんと関係をもったという事ですか?」
タクミは耳を疑った。
「ユイ!」
声をかけると、ユイの顔が泣きそうな顔のまま青ざめていくのがわかった。

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