a childhood friend

変化

2月14日。

あたし、橘由香は中学2年生になっていた。

『和くん』と幼なじみのお兄ちゃんを呼ぶようになったが、その後から、やはり高校生になり遊ぶ範囲も広がるし、中学生のガキなんてかまう事がなくなった。
毎日のように遊んでたのが、週1になり月1になり……このバレンタインデーまでは覚えてないほど、隣の家だが会わなかった。
そう言えば、加奈子と初めてあったのも中学2年の時だった。
毎年和くんにはあげていたので、会う約束はしてないが作っていた。
「作ってみたはいいけど、和くんいそうにないんだよな…」
一之瀬家を眺めながら呟いた。
バイトもしてるみたいだし、昔みたいには……もう無理なのかなぁ。
別に恋愛感情ではなく、兄妹のようなものだったので、遊んでもらえなくて寂しかった。
やはり友達とは違う事があった。
両親に言えない話が出来たり、加奈子にはわからない内輪ネタを話せたり、幼なじみは特別な感覚だった。
帰ってきた!
急いで家を出た。
「和くん!」
すると和彦は振り返った。
「和くん!久しぶりだね……なんか暫くみない間に雰囲気変わったね。髪型変えたから?」
和彦のが驚いた顔して、由香を見てた。
「お前…」
不思議そうに和彦を見た。
「あっ、和くん。一応毎年作ってたから、作ったんだ!はい」
チョコを渡した。
和彦は受けとりチョコをじっと眺めていた。


「変わらないな」
「えっ?何?」
「変わらないなって言ったんだ。驚いたよ。見た目がちゃんと女の子になったんだなって、びっくりした」
変わらないのに、女の子になった???
由香には理解できなかった。
「どういう意味?」
「別に。最近見ない間に成長したんだなって事」
「わかる?身長去年より5センチ伸びて、今160あるんだよ!」
すると和彦は笑って、由香の頭を撫でた。
「可愛いな、お前」
えっ?
ドキッとした。
「毎年ありがとな。ちゃんと食べるよ」
そう言って和彦は家に入って行った。
しばらく扉を見ていたが、自分の家に帰った。
部屋に入り、ベットに倒れこんだ。
なんだろう…
久しぶりにあったけど…うまく言葉に出来ないけど、和くんのイメージじゃない気がする。
あんな感じで…
やっぱあたし子供だと思われてるのかな。
『お兄ちゃん』だった頃は、お兄ちゃんだけど、年上だけど、同じ位置にいた。
だけど久しぶりにあった和彦に、年齢と言う距離を感じた。

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