真壁準一…。 たしかこないだぶつかった奴。 まさかイケメンだったとは。 チラッと準一の方を見ると目があってしまった。 なんでこっち見てんだ。 しかしあの不細工メガネ…。 せめてオシャレメガネかけてろよ。 なっ、なんかこっち側チラチラ見てるなぁ。 なんなんだ! 「沢村さん」 学さんがにっこり笑ってこちらを見てる。 「はっ、ハイ!」 そっと耳元にくちびるを寄せてきた。 えっ!部活中に耳にキス!? 「スカート、チャックあいてるよ」 にっこり笑って去っていった。 ………ひぃぃぃぃ! クリティカルヒット! 急いでチャックを上げ顔をあけると、準一がホッとした顔をし、キャンパスに目を向けた。 こっ、こいつ気付いてたのね。 さいあくだ―――! そして帰宅時間。 「さっ、沢村さん!」 どんよりした空気のまま振り返ると、真壁準一が声をかけてきた。 「なーにー?」 ひくーーいトーンで答えた。 「一緒に帰りませんか?」 ………どうしよう。 中身はイケメンなんだよな。 でもでも、学さんが……。 「沢村さんは、岩下先生の事好きなんですか?」 なんて直球なんだ!! 「ちょっと!」 思わず準一の口を押さえたまま、校外に出た。 「普通あんな大きな声で言うかな?」 あっ… あきらかに準一のトーンは下がった。 「すみません、でも気になっていて…」 あぁ… キツく言い過ぎただろうか。 それよりも気になる! 「同いなんだし、タメ語で喋んなよ!」 「あっ…」 メガネを上げる。 微妙な沈黙。 「まっ、別にいいけどさ…… それよりあんた!メガネない方がいい男だよ! じゃあ、悪いけどこの後待ち合わせしてるから」 そう言って歩き出そうとした。 するとバカでかい声で準一が言った。 「僕、沢村さんが好きです!」 ………それこそ大きな声で言う事じゃないだろが! [先頭ページを開く] [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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