イ・ケ・メ・ン

邪魔者です!

「1人で食べるの寂しいから、あたしの分も持ってきたんだけど、邪魔かな?」
邪魔に決まってんだろ、この女!
「一緒にどうぞ」
笑顔で言っちゃう自分が嫌。
「加奈子、嫌だったら構わないよ」
準一が気を使って言った。
「じゅんちゃん冷たすぎ〜!別にいいですよね?」
そう言って美里はテーブルの前に座った。
いいわけねーだろうが!
「皆のが美味しいよ」
こんなコメント言う自分に嫌悪感!
しかし、なんだよこの女!
しょうがないかと、少し困り顔で準一も座った。
そして三人で食べながら紅茶を飲んだ。
またムカつく事に、本当に紅茶うまいし!
「どういう友達なんですか?」
ニコニコしながら加奈子に話しかけた。
「同じ部活なんです」
つられて笑いながら答えた。
つーか、早く食べて失せろ。
気を使えよ!
何フレンドリーに話しかけてくんのさ!
「みっちゃん、それ食べたら部屋戻んなよ。僕ら勉強すんだからさ」
「じゅんちゃん所は今何してんの?」
そう言って、準一にぴったりくっつくように、教科書やノートを見た。
なんでくっついてんのさ!
しかも何じゅんも普通に答えてんのよ!
私いる事、忘れてんじゃないの?
すると美里が加奈子に笑顔で言った。
「じゅんちゃん教えるのうまいでしょ?受験の時良く一緒にしてて!そのおかげで、行きたかった女子校にもいけて!」
すると少し照れながら準一が言った。
「受かったのは、みっちゃんが頑張ったからだよ」
何ちょっと二人の世界築いてんのよ!
ふざけんじゃないわよ!
腹がたち、立ち上がった。
「加奈子?」
ギリギリの笑顔で加奈子は言った。
「ごめん、トイレ、貸してくれる?」
そう言うと美里が答えた。
「これ、おきにいくついでに教えてあげるよ」
そう言って、二人で部屋を出た。
すると美里は先ほどの笑顔が消え、無表情で言った。
「こっち」
一瞬目を疑った。
さっきまでの笑顔はどこへ?
なっ、なんか嫌な予感…

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