こいびと

距離。

とんでもない誕生日が終わった。

土日を挟み、周りには謝り倒したが、彼女は捕まらなかった…と言うか、彼女は土日、吹奏楽部の大会があるためこの街にいなかった。
メールの返事もなかった。
キスした所を見て、彼女はどう思ったんだろう。
好きだと言ったオレが、追いかけようとしなかったのをどう思ったんだろう。
寝不足の頭で同じ言葉が何回も何回もリピート再生しながら学校へ着いた。
「あっ…」
下駄箱に彼女がいた。
「おはよう」
満面の笑みで彼女は言った。
「おはよ」
力なさげに答えた。
「元気ないじゃん、どうしたの?」
どうしたのって、お前…
「あっ、そうだ!言ってくれたら良かったのに。あんな可愛い彼女いるのに、あたしが誕生日会だ!って張り切っちゃって!気にしないでね、あたしが勝手に言ったんだし。結局彼女とラブラブでデートだったんでしょ?
皆に嘘ついたみたいだけど、安心して、誰にも言ってないから」
めちゃくちゃ笑顔で言った。
あっ…そっか…。
もう終わらなきゃいけないんだ。
オレの一人芝居だったんだ。

「あぁ、付き合ってるよ、誰にも言うなよ」
一言言うと、彼女から目線を外し、笑う事なく教室へ向かった。

[先頭ページを開く]
[指定ページを開く]


<<重要なお知らせ>>

@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
@peps!・Chip!!は、2024年5月末をもってサービスを終了させていただきます。
詳しくは
@peps!サービス終了のお知らせ
Chip!!サービス終了のお知らせ
をご確認ください。




w友達に教えるw
[ホムペ作成][新着記事]
[編集]

無料ホームページ作成は@peps!
無料ホムペ素材も超充実ァ